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大阪大学チーム、世界初の低免疫原性肝臓オルガノイド体外循環システム「UTOpiA」を開発

UTOpiA の構成要素と概念図


肝不全の治療分野において、大阪大学と東京科学大学の研究チームは最近、大きな突破を達成しました。彼らは低免疫原性肝臓オルガノイドと血液吸着浄化技術を組み合わせた革新的なシステム ——UTOpiA(Universal Tandem Optimized iHLC with Apheresis System)を開発することに成功しました。

この研究成果は 2025 年 10 月 2 日に『Journal of Hepatology』誌に掲載され、大阪大学の米山鷹介講師と武部貴則教授が主導して行われたものです。



武部貴則(Takayuki Takebe)(左)米山鷹介(Yosuke Yoneyama(右)



| 研究チームの紹介 |

武部貴則(Takayuki Takebe)教授

大阪大学医学系研究科「臓器システム創生学」教授であり、東京科学大学及び横浜市立大学の特別任命教授を兼務しています。長年にわたりオルガノイド(類器官)と再生医療の研究に携わり、血管システムを備えた「ミニ肝臓」の培育に成功したことをはじめ、国際的な学術誌『Nature』『Cell Stem Cell』などに複数回論文を掲載しています。

その研究目標は ——「体外で機能性臓器を再構築することで、臓器移植を希少なものから普及させること」です。


米山鷹介(Yosuke Yoneyama)讲师

大阪大学臓器システム創生学分野の若手研究者で、主な研究分野は肝臓組織工学と免疫制御メカニズムです。本研究においては、iHLC(誘導多能性幹細胞由来肝細胞様細胞)の機能最適化と動物モデル実験を担当しました。




武部チームの核心理念:

「人工肝臓を単なる『フィルター』ではなく、真の意味での『小型生体肝臓』にすること」

同チームの提案する方案は、2 つのキーテクノロジーを組み合わせたものです:

1️⃣ HLA 遺伝子改変ヒト iPS 細胞から作製した肝臓オルガノイド(iHLC)

iPS 細胞から分化誘導された肝細胞様細胞(iHLC)を用い、遺伝子編集技術により一部の HLA 抗原を除去することで免疫拒絶反応を大幅に低減させています。このオルガノイドは特殊なゲルに封入されており、血液が安全に接触し、代謝産物の交換を行えるように設計されています。

2️⃣  顆粒球/単球吸着器(GMA)

血液中で過剰に活性化した白血球(顆粒球と単球)を除去し、炎症反応や免疫ストーム(過剰な免疫反応による組織損傷)を軽減する装置です

上記 2 つの要素を直列に接続することで、完全な体外循環システム ——「UTOpiA」が構成されます。



| 動物実験結果:生存率が大幅に向上 |


マウスおよびラットの 2 種類の肝不全モデルにおける結果:

対照群の 48 時間生存率は 10% 未満であったのに対し、UTOpiA システムによる治療を行った群では、生存率が 90% 近くまで向上しました。

同時に、研究者らは以下の所見を観察しました:血液中の肝機能マーカー(AST、ALT、アンモニアなど)が顕著に改善;肝組織の壊死程度が軽減;血液中の肝細胞増殖因子(HGF)が上昇し、オルガノイドが肝再生を促進する作用を持つことが示唆され。

さらなる遺伝子発現解析からは、治療後に代謝関連遺伝子が活性化されたことが明らかになりました。この結果は、UTOpiA システムが「生命維持」だけでなく、真に肝再生を促進できる可能性を示しています。。


| 研究の背景と意義 |


ACLF(慢性肝不全の急性増悪)は、世界中で肝不全による死亡の主要な原因の一つです。アジア地域および中国においては、ウイルス性肝炎、アルコール性肝疾患などの罹患基盤人口が多いことから、ACLF の発症率と死亡率は依然として高い水準にあります。

UTOpiA の意義は以下の点に集約されます:iPS 細胞由来オルガノイドを活用し、遺伝子工学技術により免疫拒絶反応を低減;血液浄化技術との組み合わせで全身炎症を抑制。

同システムは、「浄化+代謝+再生」の三重機能を備えた体外補助装置として世界で初めて実現されたもので、将来的に肝移植の代替手段または移植前の「ブリッジ治療」として活用される再生医療製品になる可能性があります


| みらいてんぼう |


研究チームは現在、バイオ企業と提携し、システムの大量生産化と安全性検証を推進しています。今後数年以内に、前臨床試験(臨床応用に先立つ動物実験など)と早期臨床応用を開始する計画です。

武部教授は以下のように述べています:

「我々は UTOpiA を単なる研究成果ではなく、重症肝不全患者の生命を真に救うことができる技術にしたいと考えています。この技術は、肝疾患治療の未来を変える可能性があります。」

文字:米山 鷹介、武部 貴則 ≪臓器システム創生学≫ 低免疫原性肝臓オルガノイドを用いた世界初の体外循環治療システム UTOpiA を開発 ~重症肝不全モデル動物の生命予後を大幅に改善!~|大阪大学医学系研究科・医学部

イラスト:ネットワークより取得。著作権侵害がある場合は削除いたします。

転載元:WeChat 公式アカウント「Reborn Group」


 

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